異常変動の本質について
2003年Sarsが流行し、感染を避ける為飛行機で移動するビジネスマンが大幅に減少。結果、航空機に対する需要が大幅に落ち込み、使われなくなった飛行機はネバダの砂漠に放置されることとなりました。世界中の航空会社の飛行機が集まり夥しい数に上った為、ネバダ砂漠は飛行機の墓場と化しました。
飛行機がツインタワーに突っ込んだ2001年の同時多発テロ。この時にも航空会社はダメージを被りました。人々はおなじようなテロが起きることを恐れて移動手段として航空機を避けるようになったからであります。
今回コロナによって航空会社はさらに大きなダメージを受けました。またもや航空機の墓場が出現し、航空機ファイナンスリースも打撃を被ります。旅行やビジネスという需要が止まると、航空機は行き場を失い航空会社の収益も大幅減少、航空機を購入してリースとして航空会社に貸与しているリース会社も大きく影響を受けることになります。
多数の航空機が砂漠送りになると、世界経済は示し合わせたように大幅な下降局面を迎えます。今回のコロナ禍においては一部の国だけに留まらず、世界中の航空機が長期にわたって砂漠行きとなり過去とは比べ物にならない悪影響を世界経済に与えました。
今回は世界貿易面でも大変化が進行しつつあります。グローバリゼーションに支えられていた自由貿易が終わりを告げようとしているからです。自由貿易の下では、世界のどこからでも物資を調達出来、どこへでも売れるという経済効率が実現出来ます。この制度の下では企業も国家も自ら最適と判断した場所で経済活動が行えるという大きなメリットがあります。
ところが2022.2月以降、貿易はブロック経済に取って代わられつつあり、民主主義と権威主義によって貿易が分断され始めています。その結果モノの価格は上昇し世界中で発生しているインフレに拍車をかけています。
先日のジャクソンホールにおけるパウエル議長発言が株や円の連続暴落を引き起こしました。(一週間で世界の株式時価総額700兆円減少、円相場は4円近くの下落。)しかし議長発言はインフレ抑制を最優先し、その結果家計や企業にも痛みが及ぶということを明言したに過ぎません。
FRBは利上げを緩和するハズという市場の誤った期待が7月中旬以降の上昇を招き、今回の大幅下落に繋がった原因であったと言えるでしょう。ことの本質は実体経済がどれほど大きく長く影響を受けているかということであり、そのことこそが株や債券、為替の大幅な変動を引き起こしているのです。
インフレ抑制の為、次回9月の会合で再び0.75%の引き上げを行ったとすると3回連続の高政策金利引き上げとなります。これは過去に例のないことで、実現すればいかにこれまでと違った世界が出現しようとしているかの証しとなると言えるでしょう。ヒト、モノ、カネの激しい動きこそが異常変動の本質なのです。
飛行機がツインタワーに突っ込んだ2001年の同時多発テロ。この時にも航空会社はダメージを被りました。人々はおなじようなテロが起きることを恐れて移動手段として航空機を避けるようになったからであります。
今回コロナによって航空会社はさらに大きなダメージを受けました。またもや航空機の墓場が出現し、航空機ファイナンスリースも打撃を被ります。旅行やビジネスという需要が止まると、航空機は行き場を失い航空会社の収益も大幅減少、航空機を購入してリースとして航空会社に貸与しているリース会社も大きく影響を受けることになります。
多数の航空機が砂漠送りになると、世界経済は示し合わせたように大幅な下降局面を迎えます。今回のコロナ禍においては一部の国だけに留まらず、世界中の航空機が長期にわたって砂漠行きとなり過去とは比べ物にならない悪影響を世界経済に与えました。
今回は世界貿易面でも大変化が進行しつつあります。グローバリゼーションに支えられていた自由貿易が終わりを告げようとしているからです。自由貿易の下では、世界のどこからでも物資を調達出来、どこへでも売れるという経済効率が実現出来ます。この制度の下では企業も国家も自ら最適と判断した場所で経済活動が行えるという大きなメリットがあります。
ところが2022.2月以降、貿易はブロック経済に取って代わられつつあり、民主主義と権威主義によって貿易が分断され始めています。その結果モノの価格は上昇し世界中で発生しているインフレに拍車をかけています。
先日のジャクソンホールにおけるパウエル議長発言が株や円の連続暴落を引き起こしました。(一週間で世界の株式時価総額700兆円減少、円相場は4円近くの下落。)しかし議長発言はインフレ抑制を最優先し、その結果家計や企業にも痛みが及ぶということを明言したに過ぎません。
FRBは利上げを緩和するハズという市場の誤った期待が7月中旬以降の上昇を招き、今回の大幅下落に繋がった原因であったと言えるでしょう。ことの本質は実体経済がどれほど大きく長く影響を受けているかということであり、そのことこそが株や債券、為替の大幅な変動を引き起こしているのです。
インフレ抑制の為、次回9月の会合で再び0.75%の引き上げを行ったとすると3回連続の高政策金利引き上げとなります。これは過去に例のないことで、実現すればいかにこれまでと違った世界が出現しようとしているかの証しとなると言えるでしょう。ヒト、モノ、カネの激しい動きこそが異常変動の本質なのです。